算数オリンピック2007 ファイナル問題7
水平な床に長さ2007cm、奥行2cm、高さ2cmの直方体の箱があり、その中を半径1cmの球が転がるようになっています。
箱の丁度中央には球Cがあり、その左に球A、右に球Bがそれぞれ接しています。3つの球の半径は全て1cmです。
いま、球Aが左向きに毎秒7cm、球Bが毎秒37cmの速さで同時に転がり始めました。球Cは静止したままです。
この後、はじめて3つの球が同時に衝するまでの間に球Cは何cmの道のりを転がるか?
ただし各球は何もないところでは等しい速度で真っ直ぐ進み、壁にぶつかると反射して同じ速さで逆向きに進み、球と球が衝突するとそれぞれの速度と向きが相手の球の速度と向きに入れ替わることが知られています。
問題を読むだけでも疲れてしまいます。これは難問です。
これを小学生が解くのは大変です。とりあえず、いつものようにプログラミングで解いてみました。緑のスタートボタンを押してください。
球C(ピンクのボール)が22回の正面衝突をしてその移動距離が22011cmだと分かります。プログラムはこのように球の動作をシミュレートするのは得意です。Scrathはスプライトの衝突を検知するのでプログラムが簡単にできます。さて、この問題を小学生がプログラムも使わずどのように解けばよいのでしょう。
ピンクのボールの動きだけに注目しましょう。規則正しく移動していることが分かります。
長さ2007cmを移動しますが球の半径がすべて1cmです。3つの球の直径を引いてやれば点A,B,Cが移動することになり計算が略になります。
つまり長さを2007-2×3=2001cmと考えます。ここを点Cが移動する様子をみれば小学生でも移動距離を計算できます。
ネコにタッチすれば求め方を解説してくれます。